九州大学大学院 博士課程リーディングプログラム 分子システムデバイスコース

九州大学理学部化学科

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メッセージ

 化学は実験によって発展してきた学問です。理論が先行したケースもありますが、物質を抜きに化学を語ることはできません。知的好奇心があるから実験をします。そうすると色々なことが分かってきます。また、人間社会に役立つものを作り出すために実験を繰り返し行います。いつも期待した成果が得られるとは限りませんが、その結果、意外な発見をすることもあります。失敗を繰り返しながら、何度もチャレンジをしてようやく成果が得られることもしばしばあります。苦労の末に成果が得られる時には喜びもひとしおです。それが人類のためになる成果であれば高い評価を得ることになります。近年、ノーベル化学賞を受賞した日本人化学者はまさにその象徴と言えます。独自の着想を基に不断の努力を重ね、獲得した栄冠です。一方、現代化学は目覚ましい発展を遂げたものの、依然生命が進化によって獲得した高度な生体機能を実験室系で再現することができません。化学者は、これまでに数多くの生体関連物質の構造を解明してきましたが、その模倣に成功したわけではありません。

 これが人類の現到達点であることを我々化学者は真摯に受け止める必要があります。次世代の担い手となる

皆さんには、高度に発展した現代の科学技術を支え、さらに発展させていくために不断の努力をしていただきたいと思います。そのうえで必要となる重要な学問の一つが化学であることを是非心に留めておいて下さい。

 これまで人類は様々な化学現象に触れ、多くの貴重な発見を繰り返してきました。おかげで人間社会は多くの利便性を獲得しました。例えば、ハーバー・ボッシュ法の開発はアンモニアの大量合成を実現すると同時に、作物の大量生産を可能にしました。しかし、それは人口の増加、石油化学製品の発達により、ダイオキシンなどの公害問題も深刻化しています。利便性の獲得と環境破壊が背中合わせの関係にあることを今人類はいやというほど思い知らされています。

 今、化学者は、エネルギー問題や環境問題を克服し、自然と調和する豊かな社会を実現するために、より一層研究に励む必要があります。水素エネルギーや燃料電池などに用いる安価で高活性な触媒を開発すること、太陽光エネルギーを有効利用するための人工光合成システムを開発すること、難病の治療に効果的な医薬品や医療技術を開発することも重要な課題です。化学は、生命から地球環境にいたる幅広い分野の諸問題を解決し、明るい未来の実現を可能にする学問と言えます。化学科では、高度な専門知識と高い問題解決能力を備え、リーダーシップのとれる一流の研究者の輩出を目指し、教育を行っています。皆さんも未来社会を支える化学者を目指してみませんか。

 

 

2017年度部門長・専攻長・学科長  酒井 健

 

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